令和8年度の調剤報酬改定において、薬剤師や事務スタッフの処遇改善を目的とした「調
剤ベースアップ評価料」が新設されました。

まだ詳細は出ていませんが、すでに多くの問い合わせをいただいております。

そこで、よくいただく質問を中心に、ベースアップ評価料について簡単にまとめましたので紹介したします。

1. 制度の概要

薬局で勤務する職員の賃金を引き上げるための原資として、処方箋受付時に点数を加算できる制度です。
対象職種: 40歳未満の薬局の勤務薬剤師、事務職員
算定要件: ベースアップ評価料による収入の全額を、対象者の賃金改善に充てること

2. 薬局における算定項目

調剤ベースアップ評価料:処方箋の受付1回につき4点
令和9年6月以降は8点

3. 届出と賃上げの流れ

調剤ベースアップ評価料の届出をした翌月(1日に届出した場合は当月)から調剤ベースアップ評価料を算定し、その月の労働分から賃上げを適用します。

年度末(3月)まで算定を実施し、その実績を翌年度8月に報告します。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 薬剤師以外のスタッフ(受付・事務)も対象になりますか?
A1. はい、対象になります。調剤事務など薬局の運営に直接携わる職員であれば幅広く含
めることが可能です。

Q2. 基本給の引上げでなければダメですか?
A2. 基本給の引き上げに限定されず、「ベースアップ手当」のような名称の、毎月支払われ
る手当での対応も可能です。ただし、単発の賞与のみで調整することは認められていませ
ん。

Q3. 管理薬剤師の給与を上げても良いですか?
A3. はい、問題ありません。薬局で働く薬剤師であれば、役職にかかわらず賃上げの対象
となります。

Q4. 賃上げ額が評価料収入を少しでも下回ったら返還ですか?
A4. 直ちに返還とはなりませんが、収入の全額を使い切るのがルールです。収入が余った
場合は、翌年度の賃上げ原資に積み増すなどの処理が必要になります。

Q5. 評価料収入を定期昇給に充てることはできますか?
A5. できません。就業規則や雇用契約書に規定される定期昇給とは別に、評価料収入を原
資として賃上げする必要があります。

Q6. 雇用契約書はまき直した方が良いですか?
A6. 労働条件の変更にあたるため、原則として「雇用契約書の巻き直し」または「賃金辞
令(通知書)の交付」が必要です。

Q7. 基本給を上げるのと手当を新設するのとではどちらがオススメですか?
A.7 それぞれにメリット・デメリットがありますが、個人的には手当の新設がオススメで
す。理由としては、処方箋の受付回数が減った場合には評価料収入も減ってしまいます
が、基本給を上げてしまうと評価料収入が減ったからといって簡単には下げられないから
です。

Q8. すべての職種や役職に対して同額の賃上げをしないといけないですか?
A8. いいえ、職種や役職によって賃上げの額に差を付けても問題ありません。