厚生労働省は4月、障害者雇用義務のある企業に対して障害者の就業場所や業務の提供などを行う事業者の実態調査を行いました。

同省がいわゆる「障害者雇用ビジネス」の実態調査を行い、その結果を公表するのは初めてです。

>>いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について|厚生労働省

障害者ビジネスとは

障害者ビジネスとは、障害者雇用を自社でおこなうことが難しい企業に対して、障害者が働くための就業場所を提供するビジネスです。

就労を希望する障害者も紹介、サポートなどを行ない、障害者雇用を事実上代行するものとなっています。

提供された就業場所で働く障害者社員は企業の所属であり、就業場所の賃貸料や管理費、障害者社員の紹介料等を企業が負担するビジネスモデルとなっています。

障害者雇用率制度

従業員が一定数以上の規模の会社は、従業員に占める

  • 身体障害者
  • 知的障害者
  • 精神障害者

の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。

民間企業の法定雇用率は2.3%となっており、従業員を43.5人以上雇用している会社は障害者を1人以上雇用する必要があります。

調査結果

調査は、23法人が運営する就業場所125か所を対象に実施し、令和5年3月末時点で利用企業は延べ1081社以上、就業障害者数は6568人以上に及びました。

障害者の業務は野菜やハーブの栽培・加工などが多いですが、成果物による収支はほとんど見込まれず、福利厚生や社会貢献の一貫として位置づけられている事例が多かったです。

障害者雇用促進法は障害者を経済社会の労働者の一員として本人の希望や適性に応じた能力発揮の機会を付与することなどを目的としており、単に雇用率達成のみを目的とする利用とされていないか、懸念が指摘されていました。